
簿記2級
【2026年版】簿記2級 重要仕訳30選|連結・税効果・原価計算の頻出パターン暗記
第1問満点を狙う「重要仕訳30選」
簿記2級の第1問は仕訳5問・配点20点。満点を取れる人と落とす人で合格率が大きく変わるのがこの問題です。本記事では、過去問頻出かつ初学者が間違えやすい仕訳30パターンを、商業簿記+工業簿記でカテゴリ別に整理します。
このページの仕訳をすべて「秒で答えられる」レベルまで反復してください。本サイトの仕訳フラッシュと併用すると効率的です。
商業簿記 編(18問)
有価証券(5問)
1. 売買目的有価証券の購入(付随費用含む)
A社株式100株を@800円で購入、手数料2,000円を含めて普通預金から支払い。
借「売買目的有価証券」82,000 / 貸「普通預金」82,000
付随費用(手数料)は取得原価に含める。80,000+2,000=82,000。
2. 売買目的有価証券の期末評価
帳簿価額120,000円・時価135,000円。
借「売買目的有価証券」15,000 / 貸「有価証券評価益」15,000
3. その他有価証券の期末評価(全部純資産直入)
帳簿価額200,000円・時価230,000円。税効果は考慮しない。
借「その他有価証券」30,000 / 貸「その他有価証券評価差額金」30,000
評価差額は純資産直入(損益ではない)。税効果適用時は繰延税金負債を経由。
4. 満期保有目的債券の取得
額面500,000円を@100につき95円で現金取得。
借「満期保有目的債券」475,000 / 貸「現金」475,000
5. 子会社株式の取得
議決権の60%を取得目的で、1株600円×1,000株を当座預金から支払い。
借「子会社株式」600,000 / 貸「当座預金」600,000
固定資産(4問)
6. 200%定率法による減価償却
備品(取得原価300,000・耐用5年・期首未償却180,000)の当期減価償却費。
借「減価償却費」72,000 / 貸「備品減価償却累計額」72,000
償却率 = 1/5 × 200% = 0.4。180,000 × 0.4 = 72,000。
7. 固定資産の買換(下取り)
旧車両(取得800,000・減累500,000)を下取250,000円で新車両1,000,000円を購入、残額を現金支払い。
借「車両運搬具」1,000,000・「車両運搬具減価償却累計額」500,000・「固定資産売却損」50,000 / 貸「車両運搬具」800,000・「現金」750,000
8. 固定資産の除却
建物(取得5,000,000・減累3,000,000)を除却。処分価値100,000円。
借「建物減価償却累計額」3,000,000・「貯蔵品」100,000・「固定資産除却損」1,900,000 / 貸「建物」5,000,000
9. 建設仮勘定の振替
建設仮勘定2,000,000円の建物が完成、残額3,000,000円を当座預金から支払い。
借「建物」5,000,000 / 貸「建設仮勘定」2,000,000・「当座預金」3,000,000
引当金(2問)
10. 貸倒引当金繰入(差額補充法)
売掛金800,000円に2%設定、決算整理前残高5,000円。
借「貸倒引当金繰入」11,000 / 貸「貸倒引当金」11,000
見積額 16,000 − 既存残高 5,000 = 補充額 11,000。
11. 退職給付費用の計上
当期負担分300,000円。
借「退職給付費用」300,000 / 貸「退職給付引当金」300,000
税効果会計(2問)
12. 将来減算一時差異(繰延税金資産の計上)
貸倒引当金繰入超過額50,000円、税率30%。
借「繰延税金資産」15,000 / 貸「法人税等調整額」15,000
13. その他有価証券評価差額金への税効果
評価益100,000円、税率30%、全部純資産直入法。
借「その他有価証券」100,000 / 貸「繰延税金負債」30,000・「その他有価証券評価差額金」70,000
連結会計(3問)
14. 投資と資本の相殺消去(100%子会社)
P社がS社株式の100%を500,000円で取得。S社純資産(資本金300,000・利益剰余金200,000)。
借「資本金」300,000・「利益剰余金」200,000 / 貸「子会社株式」500,000
15. 80%子会社の場合(のれん・非支配株主持分発生)
取得価額480,000円、S社純資産500,000円。
借「資本金等」500,000・「のれん」80,000 / 貸「子会社株式」480,000・「非支配株主持分」100,000
非支配株主持分 = 500,000×20% = 100,000。のれん = 480,000 − (500,000×80%) = 80,000。
16. ダウンストリーム未実現利益の消去
P→S販売300,000円(原価240,000円)、S社期末在庫に含む。
借「売上原価」60,000 / 貸「商品」60,000
外貨建取引(2問)
17. 外貨建仕入の発生
1,000ドル仕入、取引日レート130円。
借「仕入」130,000 / 貸「買掛金」130,000
18. 決算日の換算替え(円安時の買掛金)
外貨建買掛金1,000ドル(帳簿130,000)、決算日レート135円。
借「為替差損」5,000 / 貸「買掛金」5,000
工業簿記 編(12問)
材料費・労務費・経費(3問)
19. 直接材料費の消費
製品Xに直接材料80,000円を消費。
借「仕掛品」80,000 / 貸「材料」80,000
20. 直接工賃金の消費(直接+間接)
直接工賃金消費400,000円、うち直接作業350,000円・間接作業50,000円。
借「仕掛品」350,000・「製造間接費」50,000 / 貸「賃金」400,000
21. 工場経費(測定経費)
工場の水道光熱費80,000円を当座預金から支払い。
借「製造間接費」80,000 / 貸「当座預金」80,000
製造間接費(3問)
22. 製造間接費の予定配賦
予定配賦額600,000円(実際操業度1,000h × 予定配賦率600円)。
借「仕掛品」600,000 / 貸「製造間接費」600,000
23. 製造間接費の予算差異
予算許容額580,000、実際発生額600,000(不利差異20,000)。
借「予算差異」20,000 / 貸「製造間接費」20,000
24. 操業度差異
固定費の配賦不足分20,000円(不利差異)。
借「操業度差異」20,000 / 貸「製造間接費」20,000
完成・売上(2問)
25. 完成品原価の振替
仕掛品から製品へ1,000,000円。
借「製品」1,000,000 / 貸「仕掛品」1,000,000
26. 製品販売(売上+売上原価同時計上)
製品X 50個(原価600,000円)を1個18,000円で掛販売。
借「売掛金」900,000・「売上原価」600,000 / 貸「売上」900,000・「製品」600,000
標準原価計算(2問)
27. 直接材料費 数量差異(不利)
実際消費108kg、標準消費100kg、標準単価50円。
借「数量差異」400 / 貸「材料」400
数量差異 = (108−100) × 50 = 400円(不利)。
28. 直接労務費 作業時間差異(不利)
実際102h、標準100h、標準賃率300円。
借「作業時間差異」600 / 貸「賃金」600
直接原価計算・CVP(2問)
29. 固定製造原価の期間費用処理
当期発生の固定製造原価200,000円を期間費用として処理(直接原価計算)。
借「固定費」200,000 / 貸「製造間接費」200,000
30. CVP分析の損益分岐点売上高(計算問題)
固定費600,000円、変動費率60% のとき損益分岐点売上高は?
損益分岐点売上高 = 600,000 ÷ (1 − 0.6) = 1,500,000円
公式: BEP売上高 = 固定費 ÷ 限界利益率。実際の計算演習はCVPシミュレータで。
効率的な暗記方法
- 音読 — 各仕訳を声に出して読む。視覚+聴覚で定着率2倍。
- 白紙再現 — 1日後に問題文だけ見て、白紙に仕訳を書けるか確認。
- フラッシュクイズ — 仕訳フラッシュで4択形式の反復演習。誤選択肢を見ることで「引っかけポイント」も学習できる。
- 1週間後の再テスト — 短期記憶から長期記憶への定着確認。間違えたものだけ重点復習。
よくある質問(FAQ)
Q. 30問だけで第1問は十分に対応できますか?
A. 本記事の30問を完璧にすれば第1問の出題範囲の8割はカバーできます。第1問は仕訳5問・配点20点なので、満点を狙うレベルまで仕上げれば合計70点の合格基準達成に大きく近づきます。さらに精度を上げたい場合は仕訳フラッシュの60問(30問の上位互換)まで広げてください。
Q. 仕訳を効率的に覚えるコツは?
A. 「音読+白紙再現+翌日テスト」の3ステップが鉄板。まず仕訳を声に出して読み(視覚+聴覚で記憶)、1日後に問題文だけ見て白紙に仕訳を書いてみる。間違えた問題は翌日も再テスト。これを繰り返すと長期記憶に定着します。仕訳フラッシュは4択形式で誤選択肢から「引っかけポイント」も学習できるので並行利用がおすすめ。
Q. 連結会計の仕訳が暗記しづらいです。
A. 連結会計の修正仕訳は「投資と資本の相殺」「のれん償却」「債権債務相殺」「未実現利益消去」の4パターンに集約されます。それぞれの目的を理解した上で仕訳を書く順序を口で説明できれば、機械的に書けるようになります。難しいのは「パターンA〜Dのどれを使うか」の判断なので、商業簿記まとめの連結会計セクションで例題を3〜5問解いて感覚を掴んでください。
Q. 商業簿記と工業簿記、どちらを優先して覚えるべき?
A. 配点比率は商簿:工簿 = 60:40。学習量も比例配分が基本ですが、初学者は商業簿記を先に固める方が効率的です。商簿の連結・税効果・有価証券は応用範囲が広く、いったん理解すれば工業簿記がシンプルに見えるという心理効果も。本記事でも商簿18問→工簿12問の順に並べています。
Q. 過去問演習はいつ始めるべき?
A. テキスト1周目で全範囲を一通り終えた直後(学習時間 100〜150時間時点)から1回目を試すのが目安。最初は半分も解けなくて当然なので、まず「自分の苦手領域がどこか」を可視化するのが目的です。本格的な過去問演習はテキスト2周目を終えた後、試験日の3〜4週間前から1日1年分のペースで5年分回すのが定番です。合格ロードマップのステップ5を参照。