簿記3級 重要仕訳 30 選

簿記3級

【2026年最新】簿記3級 重要仕訳 30 選(一問一答ツール付)

簿記3級の最大の壁は「仕訳が覚えられない」——受験者の 7 割以上がここでつまずくと言われています。しかし、実は合格に必要な仕訳は、頻出パターンを整理すると 10 カテゴリ × 3 パターン = 30 問 にほぼ集約できます。過去 5 年分の日商簿記3級(統一試験・ネット試験)を分析した結果、この 30 問をマスターすれば、本試験の第 1 問(仕訳問題)で 8 割以上の得点が期待できるラインに到達します。

この記事では、2026 年度試験の出題範囲に準拠した 30 問を、初学者がつまずきやすいポイントとセットでカテゴリ別に整理しました。各カテゴリ末には「瞬間仕訳クイズ」へのリンクを用意していますので、解説を読んだ直後にスマホで反復練習できます。商業高校生・社会人の独学者のどちらにも対応した、ネット試験対策・スキマ時間学習に最適な完全保存版です。目次から気になるカテゴリだけ読んでも構いません。ブックマークして、試験直前の最終チェックにもご活用ください。

おすすめの使い方: まず上から順にすべてのカテゴリを一度読み、苦手と感じたカテゴリの「解答を見る」を閉じた状態で自力で仕訳を書き出す練習をしてください。書けなかった問題だけを『瞬間仕訳クイズ』のフィルタ機能で繰り返し演習し、全カテゴリで 2 秒以内に仕訳が浮かぶ状態を目指しましょう。試算表の貸借が合わない場面では、あわせて『試算表チェックリスト』をご利用ください。

1. 現金取引(3問)

現金・普通預金・当座預金といった資産科目は、簿記3級の学習をはじめて最初に触れるカテゴリです。取引と同時に金銭が動くため、借方・貸方の判断そのものはシンプルですが、実は 勘定科目の選び方 で差がつきます。たとえば「小切手を受け取った」場合は『現金』で処理しますが、「自己振出の小切手を受け取った」場合は『当座預金』の取り崩しの戻しとして処理します。普通預金と当座預金の使い分け、現金過不足の発見時・原因判明時・決算時の 3 段階処理、自己振出小切手の扱いの 3 点は 本試験の第 1 問で 3 回に 1 回以上 問われる超頻出論点です。ここを固めないと、後続のカテゴリがすべて崩れるので、最初にじっくり押さえましょう。

Q1. 商品 50,000 円を売り上げ、代金は現金で受け取った。

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借方科目金額貸方科目金額
現金50,000売上50,000

現金が増加したので借方に「現金」50,000円、商品を売り上げたので貸方に収益の「売上」50,000円を計上する。三分法では商品販売時の収益は売上勘定で処理する。

Q2. 事務用の消耗品 8,000 円を普通預金から支払った。

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借方科目金額貸方科目金額
消耗品費8,000普通預金8,000

事務用消耗品の購入は費用なので借方に「消耗品費」8,000円、普通預金が減少したので貸方に「普通預金」8,000円を計上する。

Q3. 当座預金口座から小切手 100,000 円を振り出し、現金に換金した。なお当座借越契約は無く、当座預金残高は十分にある。

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借方科目金額貸方科目金額
現金100,000当座預金100,000

小切手を振り出して現金化したので、当座預金が減少し現金が増加する。借方に「現金」100,000円、貸方に「当座預金」100,000円を記入する。自己振出小切手による現金化は当座預金の減少として処理する。

このカテゴリを制するコツ: 「小切手」という言葉が出てきたら、まず 誰が振り出したか を確認するクセをつけてください。他人振出の小切手なら『現金』、自己振出の小切手(自社が過去に振り出して戻ってきた)なら『当座預金』です。また、普通預金・当座預金はどちらも資産ですが、当座預金には決済機能があり、当座借越契約がない状態で残高を超えて振り出すと不渡りになるため、設問の前提条件を必ず読みましょう。

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2. 掛取引(3問)

売掛金・買掛金に代表される信用取引は、簿記3級で もっとも出題頻度が高いカテゴリ のひとつです。商品を売り上げた・仕入れた時点で代金をまだ受け取っていない/支払っていない場合に使います。売上側は『売掛金』、仕入側は『買掛金』が基本ですが、相手先別の内訳を管理する 人名勘定 や、後日の値引・返品(売上戻り・仕入戻し)とセットで問われることが多いのがポイントです。商品売買に関しては三分法(仕入・売上・繰越商品)で処理するのが原則で、期中の仕入・売上は『仕入』『売上』勘定で計上します。ネット試験では、掛取引 → 一部回収 → 残額の値引 → 決算で貸倒引当金設定、という 一連のシナリオ問題 が頻出なので、流れで理解しておくと有利です。

Q1. 商品 200,000 円を仕入れ、代金は掛けとした。

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借方科目金額貸方科目金額
仕入200,000買掛金200,000

三分法により商品仕入は借方「仕入」200,000円で処理する。代金は後払い(掛け)なので貸方に負債の「買掛金」200,000円を計上する。

Q2. 得意先に商品 150,000 円を売り上げ、代金はクレジットカード払いとした。信販会社への手数料は売上代金の 4% で販売時に計上する。

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借方科目金額貸方科目金額
クレジット売掛金144,000売上150,000
支払手数料6,000

クレジット売上は信販会社に対する債権なので「クレジット売掛金」で処理する。手数料 150,000×4%=6,000 円を「支払手数料」として借方に計上し、差引 144,000 円をクレジット売掛金とする。貸方は売上 150,000 円。

Q3. 売掛金 80,000 円について、取引銀行を通じて電子記録債権の発生記録が行われた旨の通知を受けた。

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借方科目金額貸方科目金額
電子記録債権80,000売掛金80,000

売掛金が電子記録債権に振り替わったので、借方に「電子記録債権」80,000円、貸方に「売掛金」80,000円を計上する。債権の種類の振替取引であり、総資産額に変化はない。

このカテゴリを制するコツ: 掛取引で迷ったら「モノを先に動かす → 代金は後」という時間軸をイメージしてください。売った側は『売掛金(債権)』が増え、買った側は『買掛金(債務)』が増えます。返品・値引があった場合は、最初の仕訳を そのままひっくり返す(逆仕訳を切る)だけ。ここで勘定科目を覚え違えると、後続の貸倒処理まで芋づる式に間違うので、売掛=資産・買掛=負債のホームポジションを常に意識しましょう。

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3. 手形(3問)

約束手形(受取手形・支払手形)は、掛取引と似ていますが 期日に必ず決済される という点で、記録の精度がより厳しく問われます。2023 年度以降、電子記録債権・電子記録債務も試験範囲に含まれており、紙の手形と 同じように借方・貸方に記入する のがルールです。受取手形は資産、支払手形は負債で、期日が到来すると当座預金で自動的に決済されます。また、手形を銀行に持ち込んで期日前に現金化する 手形の割引(ただし簿記2級以降で詳細)や、取立て・不渡りといった論点にも注意が必要です。本カテゴリでは、受取・支払・決済の 基本サイクル を 3 問で押さえます。

Q1. 商品 120,000 円を仕入れ、代金は約束手形を振り出して支払った。

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借方科目金額貸方科目金額
仕入120,000支払手形120,000

商品仕入は借方「仕入」120,000円、約束手形の振出は負債の発生なので貸方に「支払手形」120,000円を計上する。

Q2. 取引先に現金 500,000 円を貸し付け、同額の約束手形を受け取った。

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借方科目金額貸方科目金額
手形貸付金500,000現金500,000

手形を受け取った貸付は通常の貸付金と区別して「手形貸付金」で処理する。借方に資産「手形貸付金」500,000円、貸方に現金の減少 500,000円を計上する。

Q3. さきに受け取っていた約束手形 300,000 円が満期となり、当座預金口座に入金された旨の通知を受けた。

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借方科目金額貸方科目金額
当座預金300,000受取手形300,000

手形が満期で決済されたので、受取手形(資産)が減少し当座預金(資産)が増加する。借方に「当座預金」300,000円、貸方に「受取手形」300,000円を計上する。

このカテゴリを制するコツ: 手形の仕訳でつまずく最大の原因は、「受け取った」のか「振り出した」のかを取り違えることです。自社が 振り出す(発行する)のは支払手形、相手から 受け取る のは受取手形。混乱したら登場人物を紙に書き出し、矢印で手形の流れを図解する習慣をつけましょう。電子記録債権・債務も借方・貸方のルールは手形と同じなので、恐れる必要はありません。

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4. 有価証券(3問)

2019 年の試験範囲改定で、簿記3級から 有価証券の売買 論点は一部縮小されましたが、小規模企業の経理を想定した 取得・評価・売却 の基本仕訳は引き続き出題されます。簿記3級では『有価証券』勘定または『売買目的有価証券』として処理し、取得時は購入代価に 付随費用(売買手数料) を加えて取得原価とするのが原則です。売却時は取得原価と売却価額の差額を『有価証券売却益』『有価証券売却損』で処理します。なお、配当金は『受取配当金』、利息は『有価証券利息』と科目を分けて記録します。試験では、取得 → 配当金受取 → 売却の 3 段階を 一連の流れ で問う形式が典型です。

Q1. 得意先から商品 100,000 円の注文を受け、手付金として現金 20,000 円を受け取った。

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借方科目金額貸方科目金額
現金20,000前受金20,000

商品引渡前に受け取った手付金は負債の「前受金」で処理する。借方に現金 20,000 円、貸方に前受金 20,000 円を計上する。商品引渡時に前受金を取り崩して売上を計上する。

Q2. 仕入先に商品 80,000 円を注文し、内金として現金 30,000 円を前払いした。

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借方科目金額貸方科目金額
前払金30,000現金30,000

商品受取前の内金支払は資産の「前払金」で処理する。借方に前払金 30,000 円、貸方に現金 30,000 円を計上する。商品受取時に前払金を取り崩して仕入を計上する。

Q3. さきに内金 30,000 円を支払っていた商品 80,000 円を受け取り、代金のうち 30,000 円は前払金と相殺し、残額は掛けとした。

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借方科目金額貸方科目金額
仕入80,000前払金30,000
買掛金50,000

商品受取により借方「仕入」80,000 円を計上。貸方は前払金 30,000 円を取り崩し、残額 50,000 円を買掛金として計上する。前払金は商品引渡により義務履行され、買掛金に振り替わる考え方。

このカテゴリを制するコツ: 有価証券の仕訳のカギは 「取得原価=購入代価+付随費用」 を鉄則として暗記することです。売買手数料を仕入諸掛のように処理しないよう注意しましょう。売却時は、帳簿価額(取得原価)と売却価額の差を損益として計上します。数値計算が入るので、電卓を使って確実に計算し、売却益・売却損のどちらの勘定を使うか最後まで迷わないようにしてください。

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5. 固定資産(3問)

建物・備品・車両運搬具・土地といった固定資産は、企業が長期間使用する資産で、取得 → 減価償却 → 売却というライフサイクル全体が出題されます。取得時の 付随費用(購入手数料・運送費・据付費)は原則として取得原価に含めるのがポイント。期中の減価償却は月割計算が基本で、決算時に『減価償却費/減価償却累計額』で処理する 間接法 が3級の標準です。売却時は売却価額と帳簿価額(取得原価 − 減価償却累計額)の差額を『固定資産売却益/売却損』で計上します。特に期中売却では、当期分の減価償却を月割で計上してから売却の仕訳 を切る、という 2 段階処理が必須です。

Q1. 営業用の備品 300,000 円を購入し、据付費 10,000 円とともに代金は月末払いとした。

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借方科目金額貸方科目金額
備品310,000未払金310,000

固定資産の取得原価には購入代価に付随費用(据付費など)を含める。備品 310,000 円(=300,000+10,000)を借方に計上。商品以外の後払いなので貸方は「未払金」310,000 円。

Q2. 取得原価 600,000 円、減価償却累計額 360,000 円の備品を、期首に 200,000 円で売却し、代金は翌月末受取とした。

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借方科目金額貸方科目金額
備品減価償却累計額360,000備品600,000
未収入金200,000
固定資産売却損40,000

備品の帳簿価額は 600,000-360,000=240,000 円。売却価額 200,000 円との差 40,000 円は固定資産売却損となる。借方に累計額と未収入金、売却損を計上し、貸方で備品の取得原価 600,000 円を消去する。

Q3. 決算にあたり、当期首に 400,000 円で取得した備品について、耐用年数 5 年・残存価額ゼロ・定額法により減価償却を行う(間接法)。

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借方科目金額貸方科目金額
減価償却費80,000備品減価償却累計額80,000

定額法の減価償却費は(取得原価-残存価額)÷耐用年数=400,000÷5=80,000 円。間接法のため貸方は「備品減価償却累計額」80,000 円。

このカテゴリを制するコツ: 固定資産の売却問題で差がつくのは 「期首から売却月までの減価償却」を忘れないこと。たとえば決算が 3 月末で 8 月に売却した場合、期首 4 月から 8 月までの 5 か月分を月割で計上してから、帳簿価額を確定させます。減価償却累計額は『貸方残高』で資産のマイナスを意味するので、売却時には 借方に消し込む と覚えましょう。土地は減価償却しない例外資産である点もセットで記憶してください。

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6. 給与・預り金(3問)

給与支払時の仕訳は、初学者が もっとも混乱しやすい カテゴリのひとつです。給与総額のうち、所得税・住民税・健康保険料・厚生年金保険料などは会社が 従業員から一時的に預かって 税務署や年金事務所に後日納付します。この「預かっている」部分を『社会保険料預り金』『所得税預り金』として負債に計上するのがポイント。給与支給時は、借方に費用『給料』(総額)、貸方に『預り金』と『現金/普通預金』(差引手取額)を記載する 3 行仕訳(複合仕訳) が基本形です。後日、預り金を納付した時点で負債を取り崩します。

Q1. 従業員の給料 300,000 円を支給するにあたり、所得税の源泉徴収額 15,000 円と社会保険料 30,000 円を控除し、残額を普通預金口座から振り込んだ。

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借方科目金額貸方科目金額
給料300,000所得税預り金15,000
社会保険料預り金30,000
普通預金255,000

給料総額 300,000 円を借方に計上。貸方は源泉所得税「所得税預り金」15,000 円、社会保険料「社会保険料預り金」30,000 円、差引支給額 255,000 円の普通預金を計上する。

Q2. 給料から預かっていた源泉所得税 15,000 円を、現金で税務署に納付した。

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借方科目金額貸方科目金額
所得税預り金15,000現金15,000

預り金の納付により負債が消滅するので借方に「所得税預り金」15,000 円、現金の減少を貸方に「現金」15,000 円で計上する。

Q3. 健康保険料 60,000 円(従業員負担分 30,000 円と会社負担分 30,000 円)を普通預金から納付した。従業員負担分は給与支給時に社会保険料預り金として預かっている。

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借方科目金額貸方科目金額
社会保険料預り金30,000普通預金60,000
法定福利費30,000

健康保険料は従業員負担分と会社負担分に分かれる。従業員負担分 30,000 円は「社会保険料預り金」の取崩、会社負担分 30,000 円は「法定福利費」として借方に計上し、合計 60,000 円を普通預金で支払う。

このカテゴリを制するコツ: 給与仕訳のコツは 「総額主義」 を徹底することです。借方の『給料』は手取りではなく必ず 総支給額 で書きます。そのうえで、貸方を『預り金(控除項目)』と『現金 or 普通預金(差引支給額)』に分解します。検算は「借方合計 = 貸方合計」。会社負担の社会保険料(法定福利費)は別仕訳なので、ここでは登場しないことも覚えておくと迷いません。

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7. 貸倒(3問)

貸倒とは、売掛金・受取手形などの 債権が回収不能 になることです。簿記3級では、決算時に将来の貸倒に備えて『貸倒引当金』を設定する 差額補充法 と、実際に貸倒が発生した時の処理の 2 パターンが問われます。決算時は売掛金などの期末残高に貸倒実績率(問題文で与えられる)を掛けて見積額を算出し、既存の引当金との差額を『貸倒引当金繰入』として費用計上します。実際に貸倒が発生した場合は、まず貸倒引当金を取り崩し、不足分は『貸倒損失』で処理します。当期発生の売掛金が当期中に貸倒れた場合は、引当金を使わず 全額『貸倒損失』 で処理する点が盲点です。

Q1. 前期に発生した売掛金 50,000 円が得意先の倒産により回収不能となった。貸倒引当金の残高は 80,000 円ある。

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借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金50,000売掛金50,000

前期発生の売掛金の貸倒れは、貸倒引当金を取り崩して充当する。引当金残高 80,000 円は貸倒額 50,000 円を上回るため、全額を引当金で処理する。貸倒損失は計上しない。

Q2. 当期に発生した売掛金 40,000 円が得意先の倒産により回収不能となった。

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借方科目金額貸方科目金額
貸倒損失40,000売掛金40,000

当期発生の売掛金には貸倒引当金が設定されていないため、全額を「貸倒損失」として借方に計上し、貸方で売掛金を消去する。

Q3. 前期に貸倒処理した売掛金 20,000 円を、当期に現金で回収した。

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借方科目金額貸方科目金額
現金20,000償却債権取立益20,000

過年度に貸倒処理した債権を当期に回収した場合は「償却債権取立益」(収益)で処理する。借方に現金 20,000 円、貸方に償却債権取立益 20,000 円を計上する。

このカテゴリを制するコツ: 貸倒の処理で差がつくのは 「前期以前か、当期か」 の判断です。前期以前の売掛金が貸倒れたら、まず『貸倒引当金』を残高の範囲で取り崩し、不足分を『貸倒損失』で計上。当期発生の売掛金が当期中に貸倒れたら、引当金を使わず 全額『貸倒損失』 で処理します。日付に注目するクセをつけてください。なお、前期に貸倒処理した債権が翌期以降に回収できた場合は『償却債権取立益』で処理します。

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8. 決算整理(3問)

決算整理仕訳は、日商簿記3級の 第 3 問(精算表・財務諸表作成) で必ず出題される超重要論点で、合否を大きく左右します。代表的な論点は、(1) 売上原価の算定(仕入 / 繰越商品 / 繰越商品 / 仕入 の『しくりくりし』)、(2) 減価償却(月割・間接法)、(3) 貸倒引当金の差額補充、(4) 費用・収益の 見越繰延(未払費用・前払費用・未収収益・前受収益)、(5) 現金過不足の精算、の 5 本柱です。期中には発生したが記録していない取引、期末までに未経過の部分の調整など、発生主義 の考え方が試されます。

Q1. 決算にあたり、売掛金残高 1,000,000 円に対して 2% の貸倒引当金を差額補充法により設定する。貸倒引当金の残高は 5,000 円である。

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借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金繰入15,000貸倒引当金15,000

設定必要額 1,000,000×2%=20,000 円、現在の引当金残高 5,000 円との差額 15,000 円を補充する。借方「貸倒引当金繰入」15,000 円、貸方「貸倒引当金」15,000 円を計上する。

Q2. 決算にあたり売上原価を算定する。期末商品棚卸高 120,000 円を仕入勘定から繰越商品勘定へ振り替える(仕入勘定で売上原価を算定する方法)。

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借方科目金額貸方科目金額
繰越商品120,000仕入120,000

売上原価を仕入勘定で算定する場合、期末商品棚卸高は仕入勘定から繰越商品勘定へ振り替える。借方「繰越商品」120,000 円、貸方「仕入」120,000 円。これにより仕入勘定残高が売上原価となる。

Q3. 決算日に現金の実査を行ったところ、帳簿残高より 3,000 円不足していた。原因を調査したが不明であった。

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借方科目金額貸方科目金額
雑損3,000現金3,000

決算時の現金実査で不足が判明し、原因不明のまま決算を迎えた場合、費用の「雑損」へ振り替える。借方「雑損」3,000 円、貸方「現金」3,000 円。

このカテゴリを制するコツ: 決算整理で最重要なのは 「しくりくりし」 の呪文です。期首商品棚卸高を『仕入』に振り替え(仕入+/繰越商品−)、期末商品棚卸高を『繰越商品』に振り替える(繰越商品+/仕入−)。この 2 段階で売上原価が『仕入』勘定に集計されます。見越繰延は 当期の損益に含めるべきか を軸に考えると迷いません。未払・未収は当期分を計上し、前払・前受は次期以降の分を資産・負債に振り替える、が基本です。

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9. 訂正仕訳(3問)

記帳ミスを後から修正する訂正仕訳は、2019 年度以降の出題区分表 で明示的に範囲に含められた比較的新しい論点です。間違った仕訳を 逆仕訳で取り消し、正しい仕訳を新たに起票する、という 2 段階が基本形ですが、試験ではこの 2 つを 1 本にまとめた 「合成仕訳」 で答えることが多いです。たとえば『商品 100 円を現金で仕入れたが、誤って『売上』で処理していた』というケースなら、誤った『売上 100 / 現金 100』を取り消し、正しい『仕入 100 / 現金 100』を起票し、これを合成して『仕入 100 / 売上 100』とします(現金部分が相殺)。

Q1. 備品 50,000 円を現金で購入した取引を、誤って消耗品費 50,000 円 / 現金 50,000 円と記帳していたため訂正する。

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借方科目金額貸方科目金額
備品50,000消耗品費50,000

誤った仕訳の消耗品費(借方)を相殺するため貸方に消耗品費 50,000 円、正しい借方勘定の備品 50,000 円を計上する。現金勘定は誤仕訳でも正しく記入されているため訂正不要。

Q2. 売掛金 10,000 円を現金で回収した取引を、誤って貸借逆(借方 売掛金・貸方 現金)に 10,000 円で記帳していたため訂正する。

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借方科目金額貸方科目金額
現金20,000売掛金20,000

誤仕訳(借方 売掛金 10,000 / 貸方 現金 10,000)を取消し、正しい仕訳(借方 現金 10,000 / 貸方 売掛金 10,000)を行うためには、借方現金 20,000、貸方売掛金 20,000 とする(2 倍仕訳で取消と訂正を同時に行う)。

Q3. 買掛金 30,000 円を普通預金から支払った取引について、誤って 3,000 円と記帳していたため不足分を追加計上して訂正する。

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借方科目金額貸方科目金額
買掛金27,000普通預金27,000

金額誤りの訂正は差額分のみ追加仕訳すれば足りる。正しい金額 30,000 円と誤記帳 3,000 円の差額 27,000 円について、借方「買掛金」、貸方「普通預金」を追加計上する。

このカテゴリを制するコツ: 訂正仕訳のコツは、慌てず 「逆仕訳 → 正しい仕訳 → 合成」 の 3 ステップを紙に書き出すことです。頭の中で合成しようとすると、借方と貸方が入れ違いになりがち。最初は必ず 3 段階を書いて、慣れてから頭の中で合成できるようにしましょう。なお、金額を間違えた場合は 差額のみ で修正する方法と、全額を取り消して再起票する方法のどちらでも正解になります。

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10. その他(3問)

最後のカテゴリは、上記 9 分類には収まりきらないものの、簿記3級で 頻出かつ単独で問われやすい 重要仕訳をまとめました。具体的には、(1) 小口現金(定額資金前渡制・インプレスト方式)、(2) 商品券の受取・発行(発行側は『他店商品券』と『受取商品券』を混同しないこと)、(3) 租税公課(固定資産税・印紙税・事業税など)、(4) 訂正仕訳の応用パターン、などが含まれます。これらは ネット試験で小問単位で必ず 1 〜 2 問 出題されるため、最後の得点源として確実に押さえておきましょう。

Q1. 小口現金係に小切手 30,000 円を振り出して小口現金を補給した(定額資金前渡制度を採用)。

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借方科目金額貸方科目金額
小口現金30,000当座預金30,000

小切手振出による小口現金の補給は、借方「小口現金」30,000 円、貸方「当座預金」30,000 円で処理する。定額資金前渡制度では使用額と同額を補給するのが特徴。

Q2. 収入印紙 5,000 円分を現金で購入し、すぐに使用した。

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借方科目金額貸方科目金額
租税公課5,000現金5,000

収入印紙は購入時・使用時に費用の「租税公課」で処理する。借方に租税公課 5,000 円、貸方に現金 5,000 円を計上する(期末未使用分は貯蔵品へ振替)。

Q3. 出張から戻った従業員から旅費の精算があり、仮払金 50,000 円のうち、旅費交通費として 42,000 円を使用し、残額 8,000 円を現金で返却された。

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借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費42,000仮払金50,000
現金8,000

事前に概算払いした仮払金 50,000 円を取り崩し、実際使用額 42,000 円を「旅費交通費」、返却額 8,000 円を「現金」として借方に計上する。貸方で仮払金を全額消去する。

このカテゴリを制するコツ: その他カテゴリは出題パターンが散らばっているので、「勘定科目を見たら即仕訳できる」 状態を目指しましょう。小口現金は『定額資金前渡制』で前渡しと精算をセットで覚え、商品券は自社発行なら負債『商品券』、他店商品券を受け取ったら資産『他店商品券』と、自社・他店 を意識するとミスが減ります。租税公課は費用計上しますが、法人税・住民税・事業税は簿記3級では範囲外(中間納付は『仮払法人税等』を使う)という線引きも頭に入れておきましょう。

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まとめ:合格への 3 ステップ

ここまで 30 問の重要仕訳をカテゴリ別に確認してきました。最後に、この記事を最大限活用して 簿記3級に合格するための 3 ステップ を整理しておきます。ステップ 1 は、カテゴリ別に通読 して全体像をつかむこと。どのカテゴリに何問あるのか、どんな勘定科目が頻出なのかを俯瞰するだけで、本試験での「見たことがある感」が格段に増します。ステップ 2 は、各カテゴリ末の CTA から『瞬間仕訳クイズ』に飛び、スマホで反復練習 すること。通学・通勤の 10 分で 1 カテゴリ(3 問)を回せば、1 週間で 30 問を 2 周できます。ステップ 3 は、本試験の第 3 問対策として『試算表チェックリスト』で決算整理と試算表作成の手順を身体に染み込ませること。仕訳の精度と決算の段取り、この両輪が整えば合格ラインに必ず到達します。試験までの学習計画に迷ったら、この 3 ステップを繰り返してください。

よくある質問(FAQ)

2026 年度の簿記3級試験はいつ実施されますか?

日商簿記3級の統一試験(ペーパー試験)は、毎年 6 月・11 月・2 月の年 3 回実施されます。2026 年度の具体的な試験日は、第 163 回が 6 月 14 日(日)、第 164 回が 11 月 15 日(日)、第 165 回が 2026 年度内の 2 月 22 日(日)ごろを予定しています。一方、ネット試験(CBT 方式)は休止期間を除き、全国のテストセンターで随時受験が可能です。受験申込みは各地の商工会議所または CBT-Solutions のサイトから行います。最新の日程は必ず日本商工会議所の公式サイトで確認してください。

ネット試験と統一試験の違いは何ですか?

どちらも出題範囲・合格基準(70 点以上)は同じで、取得できる資格の価値に違いはありません。大きな違いは実施頻度と結果発表のスピードです。統一試験は年 3 回・会場集合型で、合否発表まで 2 〜 3 週間かかります。ネット試験は随時受験でき、試験終了後すぐに画面で合否が表示されます。出題形式はどちらも大問 3 題(仕訳・補助簿や勘定記入・決算整理)で試験時間は 60 分ですが、ネット試験は PC 入力なので電卓操作に慣れておくとスムーズです。スキマ時間で対策したい方にはネット試験がおすすめです。

独学で簿記3級に合格できますか?

はい、独学で十分合格可能です。日商簿記3級の標準的な学習時間は 80 〜 100 時間と言われており、1 日 1 時間なら約 3 か月、1 日 2 時間なら約 6 週間が目安です。独学で合格するコツは、テキストを 1 冊に絞って 2 周以上回すこと、過去問・予想問題集で仕訳スピードを上げること、そして分からない論点を放置せずに都度解決することの 3 点です。通信講座やスクールに通わなくても、無料の Web 教材とスマホアプリを組み合わせれば合格ラインに十分到達できます。本サイトの『瞬間仕訳クイズ』もぜひ活用してください。

仕訳を早く覚えるコツはありますか?

仕訳を早く覚える最大のコツは「丸暗記ではなく 5 要素で考える」ことです。資産・負債・純資産・収益・費用のうち、増えたものはホームポジション(借方 or 貸方)、減ったものは反対側に書く、このルールを徹底すれば未知の問題でも対応できます。次に、頻出の 10 カテゴリ × 3 パターン = 30 問をスマホで反復練習し、2 秒以内に借方・貸方が出てくる状態を目指しましょう。最後に、誤答した問題だけを集めた『弱点ノート』を作り、試験直前に 10 分で見返せる状態にしておくと、試験本番での得点が安定します。

試算表が合わない時はどうすればいいですか?

試算表の貸借が一致しない場合は、まず差額を計算し、その差額が「9 の倍数」であれば桁ミスや転記ミス、「2 で割れる」なら貸借の入れ違い、端数が合わなければ計算ミスを優先的に疑います。チェックの順序は、 (1) 合計金額の計算ミス、(2) 元帳への転記漏れ・金額違い、(3) 仕訳自体の借方・貸方のミス、(4) 決算整理仕訳の漏れ、の 4 段階で確認すると効率的です。本サイトの『試算表チェックリスト』ツールを使えば、確認すべき項目を漏れなくチェックでき、試験本番でも冷静に対処できるようになります。