退職金 税金シミュレータ|退職所得控除・所得税・住民税・手取り即計算
勤続年数と退職金額を入力すると、退職所得控除額・課税退職所得・所得税(復興特別所得税込)・住民税・手取り金額を即計算。FP3級タックスプランニング論点(退職所得・分離課税)の理解と実務試算に。
控除と課税所得
| 退職所得控除額 | — |
|---|---|
| 課税退職所得金額 | — |
税金
| 所得税 | — |
|---|---|
| 復興特別所得税 | — |
| 住民税 | — |
| 税金合計 | — |
手取り
—
退職金に対する手取り率: —
※ 概算計算です。退職所得は分離課税。「退職所得の受給に関する申告書」を会社へ提出した前提で計算しています(未提出なら一律20.42%源泉徴収+確定申告で清算)。社会保険料・住民税の特別徴収は考慮していません。
使い方(10秒で計算結果)
- 退職金額(万円)を入力 — 例: 2,000万円なら「2000」と入力。源泉徴収票の「支払金額」欄の数字を万円単位に直して入力してください。
- 勤続年数(年)を入力 — 1年未満の端数は切り上げ。19年6か月なら「20」と入力します。
- 退職区分をラジオで選択 — 通常は「一般退職」。勤続5年以下の特殊ケースのみ他の区分を選びます。
- 結果が即時表示 — 退職所得控除・課税所得・所得税・復興特別所得税・住民税・手取りが自動計算されます。
入力値が変わるたびに即計算。スマホでもPCでも同じように動き、登録・インストール不要・完全無料です。
退職所得控除のしくみ
退職金の税金がやさしくなる最大の理由は、勤続年数に応じた大きな控除「退職所得控除額」があるからです。控除額は勤続年数で2段階に計算します。
- 勤続20年以下: 40万円 × 勤続年数(最低80万円)
- 勤続20年超: 800万円 + 70万円 × (勤続年数 - 20)
たとえば勤続30年なら 800万円 + 70万円 × 10年 = 1,500万円 が控除されます。勤続が長いほど1年あたりの控除単価が40万円→70万円に上がる「長期勤続優遇」が制度の核です。なお、勤続年数の1年未満の端数は切り上げて1年として計算します(例: 19年6か月→20年)。
1/2課税の例外 — 短期退職手当等と役員5年以下
退職所得は「(退職金 - 控除) × 1/2」で課税対象を計算する1/2課税が原則ですが、勤続5年以下のケースには例外があります。
勤続5年以下・役員等(特定役員退職手当等)
取締役・執行役・監査役などの役員が勤続5年以下で受け取る退職金は、1/2課税が適用されません。控除を引いた金額がそのまま課税退職所得になります。短期間の役員報酬の節税スキームを防ぐ趣旨です。
勤続5年以下・役員以外(短期退職手当等)
2022年から導入された区分です。勤続5年以下の従業員(役員以外)が受け取る退職金は、控除後の金額のうち300万円までは1/2課税OK、300万円を超える部分は1/2課税なしという階段型のルールが適用されます。計算式は次のとおりです。
- 控除後 ≤ 300万円: 課税退職所得 = 控除後 × 1/2
- 控除後 > 300万円: 課税退職所得 = 150万円 + (控除後 - 300万円)
FP3級タックスプランニングでの位置づけ
退職所得はFP3級タックスプランニング分野の最重要論点のひとつです。所得税の計算上、退職所得は給与所得や事業所得などとは合算せずに分けて税額を計算する「分離課税」の対象で、しかも退職所得控除+1/2課税という二重の優遇があるため、計算問題でも文章問題でも頻出です。
- 退職所得控除額の計算 — 勤続20年で線が変わる2段階の式を覚える。
- 勤続年数の切り上げ — 1日でも端数があれば1年に切り上げ。
- 1/2課税の原則と例外 — 役員5年以下は1/2課税なし、従業員5年以下は300万円超部分が1/2課税なし。
- 分離課税 — 他の所得と合算しないため、超過累進税率がマイルドに効く。
- 「退職所得の受給に関する申告書」 — 提出すれば源泉徴収で完結、未提出だと一律20.42%源泉徴収+確定申告で清算。
本ツールで「勤続年数を1年増やすと税金がいくら減るか」「退職金を100万円積み増すと手取りがいくら増えるか」を実際に動かしながら確認すると、計算式の理解と直感が同時に鍛えられます。
よくある質問(FAQ)
Q. 「退職所得の受給に関する申告書」を出さないとどうなる?
A. 申告書を会社へ提出しないと、退職金の支給額に対して一律20.42%(所得税20%+復興特別所得税0.42%)が源泉徴収されます。本来の退職所得控除や1/2課税が適用されないため、多くの場合は税金を払い過ぎている状態になります。翌年に確定申告すれば差額は還付されますが、申告書を会社へ提出しておく方がスムーズです。
Q. 勤続年数の端数(19年6か月)はどう扱う?
A. 退職所得控除の計算では、勤続年数の1年未満の端数は切り上げます。19年6か月なら20年として計算するため、控除額は800万円(40万円×20年)になります。1日でも端数があれば1年に切り上げる点が、所得税法の他の年数計算とは異なる特徴です。
Q. 退職金をもらったら確定申告は必要?
A. 「退職所得の受給に関する申告書」を会社へ提出していれば、所得税・復興特別所得税・住民税は退職金の支払い時に正しい金額が源泉徴収・特別徴収されるため、原則として確定申告は不要です。申告書を出していない場合や、医療費控除・ふるさと納税などで還付を受けたい場合は、確定申告で精算することになります。
Q. なぜ退職金の税金は安い?
A. 退職金は長年の勤労に対する後払い的な性格を持ち、老後の生活原資にもなる重要な所得です。そこで税負担を軽くするため、(1)勤続年数に応じた退職所得控除、(2)控除後の金額をさらに1/2にしてから税率を掛ける1/2課税、(3)他の所得と分けて計算する分離課税、という3重の優遇措置が設けられています。FP3級タックスプランニングでも頻出論点です。
Q. iDeCoの一時金受給と退職金が重なるとどうなる?
A. iDeCoを一時金で受け取る場合も退職所得として扱われ、退職所得控除を使えます。ただし会社からの退職金と同じ年や近い年に受け取ると、勤続年数とiDeCo加入年数の重複期間分は控除を二重に使えません(重複期間は長い方の年数で控除を計算するルール)。受取時期をずらすと控除をフル活用できる場合があり、5年ルール・19年ルールと呼ばれる前後関係に応じた特例もあります。実務では受取の順序と間隔の設計が重要です。
関連コンテンツ
不動産分野の住宅ローン論点と合わせて押さえたい方は住宅ローン返済シミュレータ、用語の即答練習にはFP3級 用語フラッシュをご活用ください。
計算問題対策にはFP3級 頻出計算式30選、2026年度の制度改正はFP3級 法改正 2026年度版、6分野の総まとめはFP3級 6分野まとめで体系的に学べます。