
FP2級
【2026-2027年度版】FP2級 法改正・最新数値まとめ|3級との差分・応用論点を完全整理
FP2級の受験資格・申込方法・直近の合格率は「FP2級の試験日程・受験資格・合格率まとめ」で確認できます。
FP2級は「3級の数値+応用計算」が問われる試験
FP2級の法改正対策で最初に押さえるべきポイントは、覚える数値そのものは3級とほぼ共通だということです。新NISAの投資枠、住宅ローン控除の限度額、相続税の基礎控除、各種所得控除額――これらの「数字」は2級でも3級でも同じものが問われます。
では何が違うのか。FP2級では、その共通の数値を使った応用的な計算問題・事例問題が出題されます。学科は四肢択一ですが3級より踏み込んだ判定が求められ、実技は計算・事例が中心。つまり「数字を覚えている」だけでなく「正しい場面で正しく使える」状態が必要になります。
そこで本記事は、3級と共通の基礎数値はFP3級の法改正まとめに任せ、FP2級で「さらに」問われる差分・応用論点にしぼって整理します。基礎数値の一覧をまだ確認していない方は、先に以下を一読してから戻ってきてください。
▶ 【2026-2027年度版】FP3級 法改正・最新数値まとめ(6分野×主要数値の一覧表)
2026年度試験 FP2級で特に狙われる改正ハイライト
3級と共通の改正論点のうち、2級では「計算」「有利不利の判定」として一段深く問われるものを先に整理します。
- 相続時精算課税の基礎控除110万円(2024年〜):暦年課税との有利不利を具体的な贈与額で計算させる問題が頻出。年110万円以下なら申告不要・加算対象外という新ルールが論点。
- 生前贈与加算期間の7年への段階的延長(2024年〜):延長された4〜7年前の贈与には総額100万円の控除がある点まで含めて計算させる。
- 新NISA(生涯投資枠1,800万円・うち成長投資枠1,200万円):簿価管理・枠の復活を踏まえた長期の運用設計を事例で問う。
- 住宅ローン控除(控除率0.7%・13年・4区分限度額):年末残高×0.7%の計算に加え、所得要件(合計所得2,000万円以下)や床面積要件まで判定させる。
- 定額減税(2024年実施):本人+扶養家族の人数から減税額を計算させる。
FP2級で「上積み」される応用論点(3級にない/薄い分野)
ここからがFP2級固有の差分です。3級ではほとんど問われない、または浅くしか問われない論点を分野別に整理します。
0. ライフプランニング・公的年金 — 数値は3級と共通、問われ方が変わる
この分野は使う数値そのものは3級と同じです。年金額・保険料率・各種上限といった最新値は FP3級の法改正まとめ に分野別で整理してあるので、まずそちらで最新値を確認してください。
2級で変わるのは問われ方です。3級が「その年の数値を知っているか」を単独で問うのに対し、2級では係数(終価・現価・年金終価・資本回収など)を使ったライフプランニング表の穴埋めや、キャッシュフロー表の変動率を加味した将来値の算出といった形で、数値を計算の材料として使わせます。数値を覚えているだけでは解けず、どの係数を選ぶかの判断が加わります。
したがってこの分野の対策は「新しい数値を覚え直す」ではなく、3級で覚えた数値を、係数計算の中で使えるようにすることです。改正で数値が動いた年は、その新しい値を使って計算させる問題が出やすくなります。
1. リスク管理(保険)— FP2級で上積みされる法人契約の経理処理
FP2級で3級と決定的に違うのが法人契約の生命保険の経理処理です。保険料の損金算入割合(最高解約返戻率の区分による)や、解約返戻金・保険金受取時の経理処理が計算問題として問われます。個人の保険料控除(一般・介護医療・個人年金 各4万円/合計12万円)は3級と共通ですが、法人の論点は2級で新たに上積みされる重要分野です。
2. 金融資産運用 — ポートフォリオ理論と各種利回り計算
3級が金融商品の基礎知識中心なのに対し、2級では期待収益率・標準偏差・シャープレシオ・相関係数によるリスク分散効果、債券の最終利回り・所有期間利回りの計算、株式の各種指標(PER・PBR・ROE・配当利回り)が計算問題として頻出します。税率(上場株式の譲渡・配当:20.315%)は3級と共通ですが、それを使った具体的な手取り計算まで踏み込みます。
3. タックスプランニング — 総合課税・損益通算の細則と法人税・消費税
各種所得控除額(基礎控除48万・配偶者控除38万・特定扶養63万など)は3級と共通ですが、2級では10種類の所得区分の判定、損益通算できる所得(不動産・事業・譲渡・山林)とできない所得の細則、総合課税と分離課税の振り分けを組み合わせた所得税額の計算が問われます。法人税・消費税の基礎も2級で上積みされます。
4. 不動産 — 譲渡所得の特例と投資利回り
住宅ローン控除の4区分限度額・各種税率(不動産取得税3%・登録免許税・固定資産税1.4%)は3級と共通です。2級ではこれに居住用財産の3,000万円特別控除・軽減税率(10年超で6,000万円以下部分は所得税10%+住民税4%)・特定居住用財産の買換え特例を組み合わせた譲渡所得税の計算、建ぺい率・容積率の応用(前面道路幅員・角地緩和)、不動産投資の表面利回り・実質利回り(NOI利回り)が出題されます。
5. 相続・事業承継 — 財産評価と事業承継税制
相続税の基礎控除(3,000万+600万×法定相続人数)・配偶者の税額軽減(1.6億 or 法定相続分)・小規模宅地等の特例(特定居住用330㎡×80%等)は3級と共通の最重要数値です。2級ではこれに加えて土地の財産評価(路線価方式・倍率方式、奥行価格補正・側方路線影響加算)、取引相場のない株式の評価(類似業種比準・純資産価額・配当還元)、事業承継税制(特例措置による納税猶予)といった、評価そのものを計算させる論点が上積みされます。FP2級でもっとも差がつく分野です。
2026-2027年度の制度トレンド(2級の文脈理解)
個別の数字を超えた制度全体の流れを押さえておくと、事例問題で「なぜこの制度があるのか」を踏まえた判断ができます。
少子高齢化への対応
児童手当の所得制限撤廃・高校生までの対象拡大、子育て世帯への住宅ローン控除上乗せが進む一方、在職老齢年金の支給停止調整額の引上げ(48万円→50万円台)など高齢者就労を促す方向に制度が動いています。2級では世帯のライフプラン事例として総合的に問われます。
「貯蓄から投資へ」の後押し
新NISAの大幅拡充(生涯1,800万円・無期限)とiDeCo拠出限度額の段階的引上げが進行中。2級では新NISAとiDeCoを組み合わせた老後資金設計を、税制メリットを含めて計算させる事例が増えています。
相続・贈与の一体化
相続時精算課税への基礎控除110万円の新設と生前贈与加算の7年延長は、生前贈与と相続を一体でとらえる方向の改正です。2級では「どの贈与方法が最も税負担を抑えられるか」を具体的な金額で比較させる応用問題の核心になっています。
試験本番までのFP2級 法改正チェックリスト
3級の12個の基礎数値(新NISA・iDeCo限度額・住宅ローン控除・各種所得控除・相続税基礎控除など)を空で言えることを前提に、2級で追加確認すべき論点を挙げます。
- 相続時精算課税 vs 暦年課税:年110万基礎控除・生前贈与加算7年・延長分100万控除を踏まえて有利不利を計算できるか
- 法人契約保険の経理処理:最高解約返戻率の区分ごとの損金算入割合
- 金融:シャープレシオ・債券利回り・株式指標の計算手順
- 損益通算:通算できる所得(不動産・事業・譲渡・山林)の判定
- 譲渡所得の特例:3,000万円控除+10年超軽減税率(10%+4%)の併用計算
- 土地の財産評価:路線価方式(奥行価格補正・側方路線影響加算)
- 取引相場のない株式:類似業種比準・純資産価額・配当還元の使い分け
- 建ぺい率・容積率:前面道路幅員による容積率の制限・角地緩和
3級の基礎数値が「暗記」なら、2級の差分論点は「使い方の理解」。本記事の応用論点を計算問題として手を動かして練習すれば、改正がからむ出題で大きく差をつけられます。
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基礎数値の一覧はFP3級 法改正・最新数値まとめで確認できます。用語の即答練習にはFP用語フラッシュ、退職金課税の計算練習には退職金税金シミュレータ、住宅ローン控除の計算感覚を養うなら住宅ローン返済シミュレータもご活用ください。FP2級全体の対策はFP2級 学習ハブからどうぞ。
よくある質問(FAQ)
Q. FP2級は何年度の数値で出題されますか?
A. FP2級も3級と同じく『試験実施年度の4月1日時点で施行されている法令』が出題範囲です。2026年度(2026年4月〜2027年3月実施)試験では2026年4月1日時点で施行済みの数値が問われます。CBT方式の通年試験になったため、受験月にかかわらず『その年度の4月1日基準』である点に注意してください。
Q. FP3級の法改正知識はFP2級でもそのまま使えますか?
A. 新NISA・住宅ローン控除・相続税基礎控除・各種所得控除といった基礎数値は3級と完全に共通です。2級ではそれに法人保険の経理処理・損益通算の細則・財産評価・事業承継税制といった応用論点が計算問題として上積みされます。3級の数値を土台に2級固有の論点を重ねるのが効率的です。
Q. FP2級で2026年度に特に狙われやすい改正論点は?
A. 相続時精算課税の基礎控除110万円と生前贈与加算の7年への延長、新NISAの生涯投資枠1,800万円、住宅ローン控除の4区分限度額と控除率0.7%が頻出です。2級では暦年課税と精算課税のどちらが有利かを具体的な金額で計算させる応用問題として問われる点が3級との違いです。
Q. 実技試験でも法改正の数値は問われますか?
A. はい。FP2級の実技は計算・事例問題が中心のため、最新の控除額・限度額・税率を使った計算が直接問われます。所得税の課税判定、譲渡所得の特例適用、相続税の財産評価などで最新数値を正確に使えるかが得点を分けます。
Q. 改正点は古いテキストでも大丈夫ですか?
A. FP2級こそ最新版テキストが必須です。3級より計算比重が高く、旧住宅ローン控除(1%×10年)や旧NISA・旧iDeCo限度額で覚えると計算問題でまるごと失点します。2024年版以前のテキストは本記事と最新の試験団体公表資料で必ず数値を更新してください。